から食:クロレラと腸内細菌
クロレラの栄養素や機能性の情報は日々増えています。それに負けずにクロレラについて書いていこうと思います。
便の調子が良くなる理由を考えていました
クロレラは植物性の食品で食物繊維を多く含んでいるので食物繊維の刺激だったり、クロレラを3~6g食べることによる食べ物の絶対量の増加。そして、クロレラを食べるときにはコップ1~2杯ほどの水を飲みますので、いつもより水分の摂取量が増えることで便の回数が増えて調子が良くなると考えていました。
調べてみると研究報告がありました
ちょっと気になったので、Google Scholarでクロレラと便の調子や腸内環境との関係を調べてみました。すると、40代の便秘傾向の女性で排便の回数に改善が見られるという研究報告がありました。
更に、クロレラの摂取は腸内の特定の細菌を増やすのではなく、からだに有益なプロピオン酸という成分が腸内で少ない人で増加し、腸内環境の状態に関わらずにアゼライン酸を増やすことが報告されています。この論文はオープンアクセスで公開されているので誰でも内容を確認することができます。
The Nutritional Efficacy of Chlorella Supplementation Depends on the Individual Gut Environment: A Randomised Control Study(Frontiers in Nutrition, 2021)
https://doi.org/10.3389/fnut.2021.648073
結果で示されたプロピオン酸は腸内細胞や筋肉のエネルギー源に使われたり、抗炎症作用の機能を示す有益な成分です。クロレラと運動パフォーマンスとの関わりを調べた報告もありますので、腸内環境が整ってプロピオン酸が増えることが関係しているのではと考えます。また、アゼライン酸については血糖値との関わりが報告されているようです。
論文ではその他にクロレラの摂取で血液中の葉酸の上昇と排便回数が関連することなどが示されています。
同じ食品でも、人によって結果が違います
この論文で興味深いところはクロレラを摂取したときの影響が一律に全員ではなく、個人毎に分けて機能性を確認できたというところでしょうか。
要するに、機能性を持つ食材や成分があったとしても全員に同じ機能性は示されず、個人の状況しだいで機能性が示される。こんな当たり前のことを科学的に確認したということです。
もしかすると、この結果が示された理由にはクロレラは一つの成分ではなく、葉酸やビタミンB12、各種ビタミン、ミネラルなど雑多な栄養素や成分を丸ごと取り入れることができるからではないかと個人的には思います。
なお、クロレラは食品です。病気の治療や予防を目的としたものではありません。通院中の方や薬を飲んでいる方、妊娠中の方は、かかりつけの医師や薬剤師にご相談のうえでお試しください。
あなたのからだにいい「食事」を考える情報となりますように。