から食:「フェムケア」と「フェムテック」に考える

からだにいい『もの』

最近、女性の特有の健康課題をケアする「フェムケア」とデジタルを組み合わせた「フェムテック」が広がっています。なお、「フェムテック」は経済産業省が推進に取り組んでいる施策の一つです。

「フェムテック」の目的は女性の特有の健康課題を解決し、例えば生理による仕事の効率低下や出産での離職による女性のキャリアに及ぼす要因・影響を改善し、社会の環境を変容し誰もが働きやすい環境を整えるものです。多様性社会(ダイバーシティ)に必要な考えだと思います。

しかし、「フェムケア」に関連するサプリメントはブームで多く販売されていますが、本当に有益なのでしょうか。「フェムケア」とカタカナで新しく見えますが、昔からある女性向けの商材です。

例えばメンタルヘルスに関するサプリメントだと、魚に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)だけでなく、水溶性ビタミンのB1、B2、B6、葉酸、B12、脂溶性ビタミンのD、大豆イソフラボンなどを組み合わせたものでしょうか。

これらの成分の有益性は報告されていますが、特に目新しいものではなく、普通に食事をしていれば十分に摂取している栄養素や成分です。一時的に流行したりしますが、本当に女性の利益になっているのかはわかりません。

特に多く摂取すると機能性が示されるのでしょうか。また、新発見の食品素材や成分の機能性は有効なのでしょうか。本当に自分の利益になるか考えるのが重要です。

その点、クロレラは大量に食べるものではないですし、昔から女性が利用してきて何も問題なく、機能性が強烈に示される食材でもないですし、ゆっくりと利用できるので女性に適しているのではないかと考えます。

でも、クロレラも含めて「フェムケア」に関連するサプリメントを利用する前に本当に必要か、一回冷静になるのが良いと思います。特に性が関わるサプリメントは女性用・男性用関わらず、医薬品の混入事件が多いので注意が必要です。

多くのダイエット・勃起不全用サプリに「摂取するべきではない医薬品成分」が含まれていることが明らかに:https://gigazine.net/news/20220428-risk-of-dietary-supplements/

また、女性特有の健康問題は中々人に相談できず、不安を煽るような言葉や紹介をする製品やサービスも注意が必要です。健康問題は病院で、健康維持は食品で解決するのが良いと思います。

なお、有名な医薬品の「命の母」が「フェムケア」商品の元祖に近いのではないかと思います。

「命の母」サイト:https://www.kobayashi.co.jp/brand/inochinohaha/

そして、女性の特有の健康課題の一つである、メノポーズ(更年期症状)は体のホルモンバランスだけでなく、精神的や社会的な影響が複雑に絡み不明なことが大変多い現象で、栄養素や成分を組み合わせたサプリメントを飲むだけでは解決できないような気がします。

だからこそ、経済産業省だけでなく、世界的にも個人が実施する「フェムケア」の影響をテクノロジーでモニタリングし、状況に合わせたきめ細かな対策で健康課題を解決する「フェムテック」が推進されているのだと思います。

女性特有の健康問題は中々人に相談できず、不安から自己判断で「フェムケア」や「フェムテック」に飛びついてしまうかもしれません。

そんな時は経済産業省が助成する「フェムケア」や「フェムテック」の会社の紹介ページがありますので参考にしてみてはいかがでしょうか。

経済産業省:フェムテック等サポートサービス実証事業

フェムテック|新しい当たり前をつくり女性が働きやすい社会を【経済産業省】
働く女性の月経、妊娠・出産、更年期などの女性特有の健康課題は、企業や社会全体でともに解決していくアプローチが欠かせず、方策のひとつとしてフェムテックの活用が期待されています。経済産業省は、令和3年度よ...

あなたのからだにいい「食事」を考える情報となりますように。

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