から食:微量ミネラルの鉄を考える

からだにいい『もの』

ミネラルはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンを「多量ミネラル」と、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンの「微量ミネラル」が食事摂取基準で設定されています。

今回は微量ミネラルの鉄を考えたいと思います。

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微量ミネラルとは

微量ミネラルの必要量は大変少ないですが、体内では酸素を輸送するヘモグロビンやミオグロビンの構成成分として利用される鉄や、300種類を超える酵素の構成成分として利用される亜鉛など、大変重要な役割を担う栄養素です。

鉄を考える

食品に含まれる鉄は肉や魚に含まれるヘム鉄野菜、果物、穀類に含まれる非ヘム鉄が存在し、小腸から吸収されると体内では酸素を輸送するヘモグロビンやミオグロビンの構成成分として利用されています。なお、体内では鉄はフェリチンというタンパク質と結合し貯蔵されています。

鉄は ヘモグロビンやミオグロビンの構成成分以外に、以下のように利用されています。

  • エネルギーを再合成
  • 毒性を示す成分の除去
  • 抗酸化作用
  • 遺伝子の合成

鉄の吸収を考える

体内に鉄は2-5gほど存在しますが、出血がなければ1-2mg程度が毎日排出されます。そのため、食事から排出された量を摂取する必要があります。

また、食事からの鉄の吸収は厳密に調整されているため、食事の組み合わせや体調により吸収率が大きく変わることが知られています。

鉄と食事を考える

鉄は肉、魚、卵、ほうれん草などの野菜類や果物に含まれているのでバランスの良い食事であれば鉄不足をそれほど気にする必要はないと考えられています。なお、ほうれん草などの野菜類や果物に含まれる「非ヘム鉄」は肉、魚、卵に含まれる「ヘム鉄」と比べると吸収率は良くありません。

しかし、「非ヘム鉄」はビタミンCを多く含む食品や、肉、魚、卵に含まれる「ヘム鉄」を一緒に食べることで「非ヘム鉄」の吸収力が高まることが知られています。

逆に「ふすま」などに含まれるフィチン酸や食品添加物のリン酸カルシウムは「非ヘム鉄」の吸収を阻害することが知られています。


あなたのからだにいい「食事」を考える情報となりますように。

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